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虚像を追いかけながら

その先に何もないことだけは分かっている

うたものがたり 「果てない空」に寄せて

 

 

「泥まみれの毎日だけど今更悩んだりはしない」

 こんな歌い出しから始まる本編最後のこの曲は他人のために誰かが書いた曲であって君たちのための曲ではない。それでも君と君の仲間たちの状況をよく言い表していて、これからの希望を私たちに感じさせる、そんな曲だった。

 

 2016年5月。君たちは東京有楽町のシアタークリエで単独コンサートを行った。4日間で公演数は7回。客席は609席。そして公演初日は記念すべき君の23回目の誕生日だった。

 君を見つけたのは約4年前。たまたま見た深夜ドラマで暴走族グループの2番手の役を演じていた。そしてその約1年後、私は君しか見えなくなった。当時好きだったアイドルの後ろで君は踊っていた。とにかくそれが綺麗だったことだけは覚えている。そして何かに引き寄せられるかのようにして私は君を見つめ続けていた。すると君は踊っていた時、ドラマの役での真面目な、少し怖そうな顔から一変、顔をくしゃくしゃにして私に微笑んだ。それだけだった。それだけで十分だった。君のことを少しでも理解したくてそこからは夢中で君のことを調べた。動画やDVD、Blu-rayを大量に見た。君はユニットのセンターでありエースだ。身長182㎝、体重68kg。A型。ドラム、ピアノ、ダンス、アクロバットが得意。歌は少し下手。好きなものはチョコレート。1日1粒は食べたい。筋トレに凝っていてベンチプレスも所持。ベンチプレスの横にはシルバニアを置いてたまに遊ぶ。どんな小さなエピソードも輝いて見えた。そしてたしかに君はアイドルだ。

 

 君の所属するユニットのパフォーマンスとアイドルとしての力は私の今まで信じてきた世界を覆すようにただただ凄いとしか言えなかった。先輩のコンサートや舞台のバックにつけば揃えられた踊りはもちろん、フライングの補助や大道具や小道具の設置や片付け、そして時たま起こってしまったトラブルにも何事もなかったかのようにステージを進行する対応力。君たちはクソがつくほど真面目で、舞台に華をしっかり添え、信頼も厚い。そして後輩には態度と存在感、、技術で圧倒的な力を見せつけるとともに頼りにされて親しまれていた。

 

 「呆れるほど不器用だけど心に誓った夢がある 届かない夢が瞬いて触れるようにそっと問いかけた よみがえる希望でこの胸が満たされるから追いかけるだけ」

そんな完璧に見えた君たちは事務所に入所してから約10年。ユニット結成から4年。CDデビューはまだだ。入所してすぐにデビューした同期、後輩もさらっとデビュー。なかなかチャンスが回ってこない。何が足りなかったのか、その理由が明確になるほどあの世界は単純ではない。君たちのクソ真面目さが逆に仇となっているのかもしれない。そろそろCDデビューは厳しいかもしれない、そんな声も囁かれる中、君たちはたしかにデビューしてさらに大きく活躍することを夢、目標に掲げ、しっかりと前を見据えていた。

 

 「果てない空がそこにあるって今確かな声が聞こえる 飛べない自分を変えていこうか 踏み出して何度でも」

君たちの1年で唯一の単独公演初日。君は誕生日を君の大好きな仲間たちに囲まれて迎えていた。オープニングは去年初めてもらえた君たちのためのオリジナル曲。客の完成がいやおうなしに鳴り響く。その後ダンスやアクロバットに特化した曲からバラード、それぞれのキャラクターを活かしたソロ曲。いつもは誰かの後ろにいる君でもその日はステージの真ん中に立っていて、光をたくさん浴びて立つ君はアイドルであることをあらためて感じさせるものだった。どの瞬間を切り取ってもそれは尊く、永遠にこの時が続いて欲しいとも、もはや時が止まってしまえばいいのにとも感じられる公演だった。

 

 「見えないものは何もないって その確かな声が聞こえる 消えない思いがここにあるんだいつだってもう一度立ち上がろう力強く」

公演最後の曲。最後のワンフレーズ、ステージ上の階段に横並びになってマイクを片手に。今回の公演のために新しく作ってもらった黒を基調としたジャケットに金色のハチマキを頭にしっかりとしばりながら。君たちはファンに向けてしっかりと歌い上げた。最後の瞬間、君たちとファンの思いは一つになった。消えない思いにむかって羽ばたこうとしていく君たちを羽ばたかせたい、会場にいる誰もが感じた瞬間に違いないからだ。君はいつものくしゃりとした笑顔で、でもどことなく寂しそうにしてそこに立っていた。君の仲間が最後に叫んだ「僕たちなんだってやります」という声、そして歓声とともに私たちは君たちとのひと時の公演という名の夢の終わりを告げられた。

 

君たちの挑戦はこれからも続いていく。そんな君たちがどこまで行けるかなんて誰にも分らない。それでも果てない空へ挑戦する君たちを応援し続けていたい。これからもいつまでも。

 

 

 

 

 

 

 

学校の課題で好きな歌詞で"うたものがたり"*1を書いて提出、と言われて書いたものをアップしてみました。岩本照に最初は焦点あててるのに最後にはSnow Manに向けてになってしまっているところがどうにもならなかったので力技感。なかなか難しかった。ていうか課題の採点が返されてないので正直この文章を提出してよかったのか疑問ではある。でも歌詞を思い浮かべながら書くのは楽しかった。

 

「ZIG ZAG LOVE」でも書いてみたいし渡辺担の気持ちで「code」でも書いてみたい。(最初はcodeで書こうかと思ってた)あえて今回は嵐さんの「果てない空」で。あのクリエでのSnow Manが必死に歌っている姿はとてもエモくて泣けました。

 

また夢で会えますように。これからのSnow Manに期待を込めて。

 

*1:フィクションかノンフィクションか、小説かコラムなのか、なんでもいいらしい。とにかく歌詞に沿った文章を書けというものだった